少しの工夫でみんなが楽しめる、障がい者のスポーツをより身近なものに
スポーツというのは、もともと遊びのなかから生まれてきたものが多いので、ちょっとした工夫をするだけでみんなが一緒に楽しめるんです。
だから障がい者のスポーツも「目が見えない」「耳が聞こえない」「車いす利用」といった不便さを、用具やルールを工夫することで、みんな一緒に楽しもうというのが基本的な考え方なんです。
私たちはそれを『アダプテッド・スポーツ(=その場その場に適応させるスポーツ)』という呼び方で広めたいと思っています。
もちろん障がい者のスポーツだけでなく、高齢者のスポーツ、子どものスポーツといった意味合いも、この名称には込められています。
日本における障がい者のスポーツというのは、まだまだリハビリテーションの延長という考え方も強く、行政管轄も厚生労働省の主導で進められてきました。
それが、2014年から行政所管が文部科学省に代わり、2015年からはスポーツ庁が設置され、健常者や障がい者も含め、全ての人たちのスポーツ振興を担うようになり、障がい者のスポーツはスポーツ庁が主導で所管するようになりました。
つまり障がい者のスポーツが特別なスポーツという意識ではなく、今後は同じスポーツとしてリハビリテーションから競技スポーツまで幅広く発展することを願っています。